【レポート】12月13日(月)ASHIYA RESUME salon03/「年齢に縛られずやってみたい、地域で始めるわたしのやりたいこと」
2021年12月13日(月)
芦屋市立あしや市民活動センター(リードあしや)にてASHIYA RESUME salon 03「年齢に縛られずやってみたい、地域で始めるわたしのやりたいこと」が開催されました。
今回は、国際中医薬膳調理師の活動をしながら、「子ども食堂」をつくるための取り組みを行っている服部馨代さん。そして、上智大学グリーフケア研究所の修了生によって立ち上げられたグリーフ(悲嘆)ケア「かなしみぽすと」の代表である中嶋雅美さんをゲストに迎え、それぞれの活動のきっかけや経験をお話していただきました。
参加者は、子育てが落ち着いてきたら、何かを始めてみたいと考えている方。自分のいま取り組んでいる活動の方向性を考えるためにも、色んな方の価値観や考え方を知りたい方など計6名。ゲストの話をふまえ、新しく何かに挑戦してみたい・やってみたい、そんな自分の想いを語り合いました。
じぶんの想いを言葉にして伝える
自己紹介のあとは、1人目のゲスト服部馨代さんに、「子ども食堂」をしたいと思ったきっかけや現在の取り組みに至る経緯などをお話いただきました。
服部さんは、幼稚園教諭として6年間勤務。7年前に大病を患い、それを機に食生活を改善しようとしたことがきっかけで、東洋医学を学び薬膳料理の活動を始められました。以前から、子供たちに健康的な食生活を送ってほしいという想いを抱いていた服部さん。自身の経験と薬膳料理の活動を活かし、子ども食堂を始めたいと考えるようになったのだそう。
「子ども食堂」に向けて動き出そうとしたのが、約2年前。新型コロナウイルスが流行し出す前のことでした。コロナウイルスの感染拡大の影響から活動が制限され、思うように活動ができない状況の中で、苦労したことや感じたことなどを赤裸々に語っていただきました。
「子ども食堂」に直接的につながる活動はまだ取り組めていないけれど・・・と言いつつも、これまでの期間で様々なアクションを実践されてきた服部さん。「一瞬一瞬が大事だからこそ、いま自分にできることをしたい」その想いを大切にしながら、日々行動されている前向きな姿に、参加者の皆さんもとても勇気づけられていた様子。
中でも、「積極的に自分の思いなどを言葉にして相手に伝える」という服部さんのお話はとても印象深く、「人に伝えることに苦手意識がありますが、自分も服部さんのように、まずはひとに伝える勇気を持ちたいなと思います。」とお話してくださった参加者もいらっしゃいました。
まずは、できることから一歩ずつ
続いては、2人目のゲスト・中嶋雅美さん。
中嶋さんは、上智大学グリーフケア研究所の修了生。「グリーフ(悲嘆)ケアについて学んできたことを活かして、悲嘆を抱えている方のサポートがしたい。」その想いから、2013年にグリーフケア「かなしみぽすと」をひとりで立ち上げました。現在の企画参加者は、延べ1,200名以上にものぼり、2018年には「第44回産経市民の社会福祉賞」を受賞するなど活動を展開しています。
今回、これまで活動を続けてこられた中嶋さんご自身の想い。また、実際に団体を運営していく上で必要なことについてお話しいただきました。 団体を立ち上げた時は不安なことも多かったそうですが、この活動を「必要としてくれる方」の存在が原動力となって、活動を続けてこられたそうです。
中嶋さんの真っ直ぐ想いの溢れる言葉に、参加者も真剣に耳を傾けます。
何かを始めるのに、必ずしもスキルや経験がないといけないわけではないと中嶋さんは話します。
団体を運営していく上で、必要だなと思ったことを徐々に学んでいくのも、悪いことではありません。そのためにも、まずは自分にできることをすること。そして、自分にできることとできないことを認識して、自分ができないこと(弱い部分)は他の誰かに協力を求めることもとても大切、とのお話もいただきました。
聞きながら大きく頷いている様子の参加者。 中嶋さんの経験や考え方を聞いて、「自分ひとりで何もかも頑張らないといけない」と気を張っていた皆さんの心の負担がスッと軽くなっているような印象を受けました。
話したい、自分の「やりたいこと」への想い
服部さんと中嶋さんのお話を聞いた後は、テーブルごとに分かれ、「話したいけど、話せないわたしのやりたいこと」をテーマに、グループワークを行いました。
「具体的にはまだ分からないのですが、こういうのに興味があって・・・」「仕事以外にも最近〇〇を始めたいなと考えています。」など、ご自身の想いをお話される参加者のみなさん。ゲストのお二人も交えてさらに深く語り合っていく中で、ゆっくり自分自身の振り返りをしていきます。
この時間を通じて、自分だけでは気づかなかった心の奥に隠れていた本音に出会い、あるいは自分にブレーキをかけていた不安な気持ちと向き合ったことで、モヤモヤが少しずつ晴れていった様子。 「これがしたいんだって、自分の本当の気持ちに気づけたような気がします。」「できないと思っていたことが、もしかしたら自分にもできるかもしれないとゲストのお二人の話を聞いて自信が持てました。」と感想を述べてくださった方もいらっしゃいました。
プログラム終了後も、会場ではゲストのお二人に話を聞きに行ったり、他の参加者同士で情報交換をしたり、積極的に交流をされていました。服部さんの「子ども食堂」の取り組みに興味があるということで、ぜひ協力をしたいとお話してくださった方や、すでに団体活動を始めていらっしゃる方は中嶋さんにさらに相談をされるなど、皆さんそれぞれの「やりたいこと」に対する熱量が一層高まっている様子でした。
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