「大好きな布で、出来ることを、一歩ずつ」piCCa 吉田 弘子さん
ASHIYA RESUMEでは、もう一度働きたい、働き方を変えたいと思っている女性の背中を押すゼミやスクールなどを開催しています。
参加した方たちには、どんな学びや気づきがあったのでしょうか。
今回は2018年のASHIYA RESUME seminarでの全3回のゼミとマルシェ出店を経て、一歩ずつ前に進み始めた受講生にお話を伺います。
ご紹介
「苦手なことが多いんです」とお話をする姿はちょっと自信なさげ。それでも「自分の好きなものを形にしたい」と始められた活動への想いからは熱意とこだわりが感じられます。
活動名はpiCCa(ピッカ)。愛娘の名前が由来というその屋号、子どもの離乳食を入れる保冷バッグを作ったのがきっかけで活動をスタートしたそうです。
そんな吉田さんに芦屋リジュームの作らず繕う-TSUKUROU-ゼミに参加し、マルシェの出店まで行うに至った経緯や、今回のテーマの一つである「大切にしているもの」についてお話をお伺いしました。
吉田さんは現在、自宅でカフェミナージュのレッスンを開催しながら、オリジナルの「幸せを呼ぶ袱紗(ふくさ)」の受注販売をされています。
カルトナージュなどの縫わない技法で作るふくさもあるそうですが、専用ボンドで貼り付けるのが難しいシルク系の素材にも対応するため、ミシン作業での制作を行っています。
始めは苦手だったミシンも「作りたい!」という熱い想いを支えに少しずつ出来るようになっていったそうです。
さらに「自分でもふくさを作りたい!」というお客さんの声をうけ、ミシンを使わない、濡れてもへたれない、シルク素材でもOKなカルトナージュとは違う素材を使った作り方を考案し、レッスンを開催されています。
※カフェミナージュ:既製品に生地などで装飾するカルトナージュ風デコレーション
※カルトナージュ:厚紙で組み立てた箱などに紙や布を貼り付けて仕上げるフランスの工芸
大切にしているモノ
「布」です。
昔から生地を集めるのが好きで、ちょっとした端切れですら大事で捨てられないんですよ。ちょっとしたものでも使えるんじゃないかって思っちゃって捨てられない…、だから部屋がぐちゃぐちゃなんですけど(笑)
今回のTSUKUROUマルシェではワークショップで印鑑ケースを作らせてもらったのですが、小さいサイズの布でも作れるので「作らず繕う」という、わざわざ買わなくてもあるもので、というのがリンクしているのかなと思いました。
普段の生活での意識
ディスプレイは苦手なのですが、それでもショッピングをしている時に、什器や小物など何を使っているか見たりします。あとはカラーの勉強まではしていないのですが、配色についてもパッと見て2,3色使われている色で気になるものがあれば、メモしたりすることがあります。
ゼミにお応募された理由
Facebookを久しぶりに見た時に、五十嵐明貴子さんが「こんなゼミ募集しています」と情報をシェアされていたのを偶然見た事がきっかけです。
フォトレッスン、コンセプトメイキング、ディスプレイ、すべて学びたいことだと思ったので「まさしく私にピッタリ!!」と思い、運命的なものを感じて応募しました。
ゼミに参加して役にたったと感じる点
コンセプトメイキングについては、普通はコンセプトを最初に決めなければいけないものなのでしょうけれど、割とぼんやりしていてきっちりと決めていなかったのですが、この機会に「宿題」として、それだけを考える時間を持てたという事が良かったです。
フォトレッスンは実際にモノを持って行って、構図をその場で直してくれる事が良かったです。
ディスプレイは学んだことが全くなかったので、初歩の初歩みたいなことでも「へー!」と驚くことがありました。
ゼミが終わった後に実践の場としてマルシェまであるというのが、すごく良いと感じました。講師の先生にも実際にマルシェ当日に来ていただき、その場で「それはこっちのほうがいいよ」など、直接直しながら教えてもらえた事もすごく良かったと思いました。
現在の課題
ふくさ作りの講師になりたい方向けのレッスンがしたいと考えています。
通信でのレッスンもしたいのですが、やりたいと思いながら全く手が着けられていないので、自分がやりたいことを計画立ててやらなければならないと思っています。
これから活動をしようとしている方へ一言
一度きりの人生なので、楽しいこと、自分が本当にやりたいことをしないともったいないと思います。
私自身、失敗が怖くて前に進めないことが多々あるので自分にも言い聞かせるんですが、失敗した時のリスクを恐れるなら…まずはリスクの少ない方法から少しずつ挑戦していけばいいかも。
上を見ればすごい人はたくさんいるけれど、それは憧れとして、過去の自分と比べて少しでも前に進んでいるなら全然オッケーだと思います。