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【レポート】01/29(水)ASHIYA RESUME meeting01

2020年1月29日(水)

阪神芦屋駅から徒歩5分にある芦屋市男女共同参画センターウィザスあしやにて、「ASHIYA RESUME meeting」が開催されました。

ASHIYA RESUME meetingは、女性の「働きたい」を大事にする会社を知るためのプログラムです。

第1回目の今回は、「女性が活躍する仕事を作り出す!」と題して、東京から株式会社エニタイムズ 代表取締役社長角田千佳さん さん、地元芦屋の事業者からは、一般社団法人 日本サロネーゼ協会 日本サロネーゼ株式会社 代表理事の桔梗有香子さんにご登壇いただきました。

会に先立ち、いとうまい芦屋市長にご挨拶いただきました。

その後、この事業にご協力いただいている、芦屋市商工会コワーキングスペースの西畑さん、株式会社ママントレの須澤さんにそれぞれの事業についてご説明をいただきました。

自分のタイミングで働くために

まずは、芦屋の事業者の桔梗有香子さん(一般社団法人日本サロネーゼ協会、日本サロネーゼ株式会社 代表理事)にお話しいただきます。

元々14年間ABCクッキングスタジオで勤務されていた桔梗さん。執行責任者として4年間、新幹線通勤をしながら東海エリアを担当するなど、充実したお仕事をされていました。

出産を経て、育児との両立を考えたとき、多忙なため子どもと関わる時間が圧倒的に少ないというジレンマに直面。「子育てと仕事のバランスを自分で決めよう」と決意し退職。

2012年から、実家のお米屋さんの一部を改装し、阪神間最大規模のトータルお稽古サロン&カフェCUICUIの経営を開始。1年半経つ頃には、月250人の生徒が通われる大人気のお教室となりました。

 

女性は出産・育児・夫の転勤・介護など環境の変化が常にあり、それに振り回されがち。 しかし、桔梗さん自身、退職されてCUICUIの経営をはじめられてからは、幼稚園への送り迎えを自分ででき、行事にすべて参加することができるなど、仕事とお子さんとの時間との両立ができるようになったそう。 このような自分の好きなことを仕事にできて、自分のタイミングで働くことのできる“サロネーゼ”という働き方を、もっと世の中に広めたい!という想いから、「日本サロネーゼ協会」を設立されました。

設立前、「集客方法が分からない」「どう教えたらよいか分からない」などの相談をたくさん受けていた桔梗さん。このような、「経験・スキルが少ない」「時間がない」「場所と資金がない」など、多くの人が抱える悩みを解決する仕組みづくりをおこなうことで、だれでもサロネーゼになれる環境をつくられていきました。

また、桔梗さんの生徒の多くが、現在サロネーゼとして活躍されていますが、協会として横のつながりづくりをおこなうことで、「ライバルではなく仲間」として悩みを共有しあえる仕組みをつくり、サポート。 スキルアップ・経営相談など卒業後のフォローもしっかりされています。

今後のビジョンは、10年後に“10万人のサロネーゼを!”

現在、日本国内のみならず、台湾・香港・シンガポール・上海にも会社を設立されました。 女性の「好きを仕事にしたい!」というサロネーゼ文化は、日本だけでなく外国にも広がっています。

「結婚したら、サロネーゼになるのが夢。」
「大きくなったら、ママみたいなサロネーゼになりたい」と思う子どもはきっと増えているはず。

さらにサロネーゼという職業が認知され、働き方が自由自在で、好きなことを仕事にできる輝く女性が、さらに増えるような世の中にしていきたい・・・と、桔梗さんから熱く語っていただきました。

変化する時代に対応できるサービスを自ら立ち上げる

次に、株式会社エニタイムズ 代表取締役社長 角田千佳さんにお話しいただきました。

小学生のころに国連難民高等弁務官だった緒方貞子さんの難民支援活動に感銘を受け、世界の途上国や貧困地域の開発援助や持続可能な街づくりをしたいと思うようになったそう。

中高生時代には、ユネスコ等のボランティアに参加し、国際公務員として国連で働きたいと考えていたこともあった角田さん。

大学卒業後、証券会社に就職。しかし、大きな組織の中で理想と現実のギャップがあり、「女性はこうあるべき」という環境におかれます。「世の中ではインターネットで若い社長が世の中を変えている」…やはり、0から1を生み出すビジネスに挑戦したい!と転職し、サイバーエージェントに入社。

入社初日、1時間でPR資料作成を依頼され、びっくり。前職では何か月もかけて研修をしてきたが、まったく0から自分で考えなければいけないことを実感。ハードルがあることに対しても挑戦するマインドを得ることができたそうです。

そして、社会人になっても世界のいろんな貧困地域に訪れた角田さんは、どのような貧しい街でも、みんなで談笑したり、ゴミで埋め尽くされた道を楽しそうに走り回っている姿をみて、東京都内を平日歩いているサラリーマンよりずっと明るい表情の人が多いことに気づきます。

その違いは何かを考えると「コミュニティの互助関係」が成り立っており、お隣さん同士が支え合って生活している様子が印象的だということ。

そして今の日本ではその幸せを感じている人が少ないことを痛感。

「生活の豊かさと幸福度は比例しない」という結論に至り、国際公務員を目指すために大学院に向けての勉強を始めていたが、いろいろ調べたり話を聞いたりしているうちに自分でビジネスを始めるほうが早く、柔軟に開発途上国の開発援助、まちづくりの仕事ができるのではないかと考えるようになったそう。

さらに、日本でもまだまだ大きな課題がたくさんあるので、日本でまちづくりに関わる事業をしてから将来的には開発途上国のまちづくりのビジネスを興したいと考え、上司に報告しサイバーエージェントを退職。

翌日には株式会社エニタイムズを起業されました。

「どんな時代、どんな状況、どんな場所においても、常に変化に対応したプラットフォームを提供し、人々の生活を向上させる」というミッションのもと、新しい雇用機会の創出・地域活性化・個の力の最大化・自由な発想で楽しむ仕事をビジョンにおいて、インターネットを使った地域の助け合いの仕組みを提供しています。

シェアリングエコノミー(共有型経済)は、インターネット上のプラットフォームを介して個人間で
シェア(賃貸や売買や提供)をしていく新しい経済の動き。

エニタイムズは、日常のちょっとした用事を依頼したい人と、空き時間で仕事をしたり誰かの役に立ちたい人をマッチングする「シェア」×「スキル」のサービス。

家事代行、ペットケア、育児や介護、趣味のレッスン、行列に並ぶ…など、こんなことが仕事になるなんてということも。夕食づくりの代行をしていた方が、ケータリング会社を起業されるなど新しい仕事がうまれるきっかけにもなっています。

創業当時は、一から角田さん自らWEBサイトやシステムを作成し、バグが生じることも多々。

また、シルバー人材センターやファミリーサポートとの協業提案も門前払いされることがありましたが、、現在では地域の人材活用について各市町村から相談に乗ることも多数あるそうです。

エニタイムズのサービスから発展し、IKEAとの家具組み立て代行サービス提携や、ヘアカットのついでにヨガレッスンを受けられるなど、美容サービスから占いまで、多種多様なサービスを1か所で受けることができる複合型シェアサロンQnoirの運営など事業はどんどん広がっています。

進化論のダーウィンの言葉「一番強く賢いものでなく、変化に対応できるものが生き残る」・・・

今後も、社会の枠や固定観念に囚われず、必要な価値を見極め、自らを変えていくことが出来る人がいつの時代にも生き残れるということを意識して事業を広げていきたいという角田さん。

数々の困難を乗り越えながら、着実に世の中に仕事を作り出されているお話をお伺いし、興味深く熱心にメモを取られる方の姿が見受けられました。

講演の後はクロストーク・交流会とつづきます。

クロストークでは、新しい働き方で事業をおこされているお二人への質問が多数寄せられました。

交流会では、宮塚公園すぐにあるamasoraの色とりどりのお料理が所狭しと並べられました。

皆さん食べる前に、まず撮影!
美味しいお料理を囲みながら、はじめましての方同士も話が弾んでいらっしゃる様子でした。

最後は芦屋市 男女共同参画推進課 長岡課長の挨拶と、記念撮影で締めくくりました。

ASHIYA RESUME meetingの詳しい開催概要はこちら

概要

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