インタビュー

「好きなことをやり続けることは大切」tutucoboo主宰 森﨑慎子さん

芦屋を拠点に活躍するさまざまな女性たちの言葉をお届けしているロールモデルインタビュー。

今回は「アートを通して子どもの心を育てる」をコンセプトに、阪神間の各地で子どもから大人まで楽しめるワークショップやイベントを開催されているtutucoboo(つつ工房)主宰の森﨑慎子(もりさきのりこ)さんに、現在のお仕事に至るまでの経緯やきっかけについてお話しいただきました。

インタビュー実施日|2023年11月

ご紹介

森﨑慎子さんは、服飾専門学校でニットデザインを学び、アパレル企業で活躍されていた元デザイナー。結婚、出産を経て、現在は子どもから大人まで楽しめるワークショップやイベントを各地で開催されています。現在に至るまでの過程、また子どもの頃から大好きだったというものづくりについても、お話を伺いました。

好きなことを楽しんだ学生時代

子どもの頃から、手を動かして何か作り出すことが大好きでした。「将来は服やデザインの仕事をしたい」との思いから服飾専門学校に進み、ニットデザインを専攻。周りは個性的な子ばかりで、それがかっこよくて、「自分らしさ」ってなんだろう?と考える機会が多い環境でした。ショーに出品するために、友達と励ましあいながらほぼ徹夜で洋服を作り続け、気づいたら針に囲まれて寝てしまっていたことも(笑)。大変だったけれど、好きなことなので楽しい日々でしたね。この頃に「個性は大切で尊重するものだ」と感じた経験が、今に活かされていると思います。

デザイナーとして働きながら、「本物」に魅せられていく日々

卒業後はアパレル企業に入社。ニットデザイナーとして企画室で長年働き、本物、本質を知ることの大切さを学びました。この頃には「色」にどんどん魅せられていきました。当時は、今のように何でもインターネットで情報を得て、欲しいものはすぐ購入できる時代ではなかったため、上司には「足とお金を使い、見たい景色は現地まで行って、欲しいものは手で触れて素材の良さを知りなさい」とよく言われていました。実際に時間をかけて訪れた場所や触れたものは、五感で感じることができるからこそ、記憶に鮮明に残っています。その後、「本物を見るため」イタリアへ留学を決意。1年間、本場でデザインを学びました。帰国後はまた別の会社で働きながらも、切り絵やお菓子作りなど、面白そうだと思うことに次々挑戦してみる日々。私は完全に直感的な「右脳派」で、ピンと来たら試さずにはいられないんです。おかげでその頃結婚した夫には、「器用貧乏だよね」と未だに言われています(笑)。

その後息子を出産。出産時に低体重だったため、しばらくはこの子の成長を見守ることに専念しよう、と決意。フルタイムの仕事は退職し、単発での仕事をこなしながら、子ども中心の生活を送りました。

キッズアートクリエイター®との出会い

子どもが小学校に上がり、そろそろ働きたいと思っていた頃、子どもが幼稚園時代に出会ったママ友が「きっと、これ向いていると思うんだよね」と教えてくれたのがキッズアートクリエイター®養成講座0期生募集のチラシでした。久しぶりに「ピンと来た」ので即申し込み、2019年、晴れてキッズアートクリエイター®※1となりました。同時期に屋号tutucoboo(つつ工房)の活動もスタート。毎回どんなワークショップにしようかな?と考えて準備をしている時間が本当に楽しくて、開催後は子どもたちの発想や才能に驚きと発見の連続。子どもたちの成長をお手伝いするはずが、私が成長させてもらっている気がしました。 数日後、「部屋に飾っています」「これは私が描いた絵だよ!といつも言っています」などと保護者の方からメールをいただいたときは本当にうれしいです。自分で描いたものや作ったものを、目に見えるところに飾ることは自信に繋がるなあ、と感じます。

「ゆびでぬりぬりキャンバスアート」指から色を感じ、絵の具の触感を味わいながら描くアート時間体験に子どもたちも夢中です!

さゆり先生※2は、私が大好きだったアートや、ものづくりで子どもたちを笑顔に、を体現されている方。キッズアートクリエイター®の活動は「みんな違っている、みんな違っていい!」という個性の大切さを伝えられる自信にもなりました。

(取材時現在はキッズアートクリエイター®は卒業し、一般社団法人happiness kids artのアシスタント講師として活動中。)
※1夢を叶えるこどもを育てるハピネスキッズアートを主宰する一般社団法人Atelier happiness birdの認定講師。
※2一般社団法人Atelier happiness bird代表理事、もりもとさゆり氏

ASHIYA RESUME 連続サロンとの出会い

2021年、ASHIYA RESUME 連続サロンプログラムの存在を知りました。その存在を教えてくれたのもさゆり先生でした。「芦屋だし、行ってみたら?」と背中を押され、イベントや連続サロンに参加しました。日ごろ接点のない異業種の方々のお話を聞き、連続サロンで意見を交わし合う時間は刺激的でした。そして自分にはないものを持っている方々からの言葉は、これからの活動のヒントにもなりました。当時のメンバーとは今でもSNSなどを通し、活躍されている様子に刺激を受けています。
ふと立ち止まった時、ASIHYA RESUMEでの出会いをきっかけにご縁をいただくこともあり、感謝しています。

「毎回構想を練ることから楽しくて仕方がない」というワークショップでの一コマ
ASHIYA RESUME共催イベントでの様子

再スタート

2022年、家族の大病で全てをストップさせましたが、2023年、tutucobooを再スタート。今振り返ってみると、過去にさまざまなことに挑戦した日々や、器用貧乏と言われたこと、仕事を休止したこともすべてが繋がっているような気がします。
アートの力は数学のように答えがでるものではありません。しかし0から1を生み出す想像力は生きたエネルギーで、これから大人になる子どもたちには必要だと感じています。これからもワクワクする楽しいものづくりはもちろん、感じられる、考えられることを導いていくアート時間をつくることができたら、と思っています。

「居場所がある」と思ってもらえるようなアトリエを目指して

キッズアートクリエイター®として活動していた頃、さまざまな悩みを抱えているお母さんや子どもたちがいることも知りました。「好きなことを仕事にしたい」と思ってスタートしたtutucobooでしたが、気付けば、今悩みを抱えているお母さんや子どもたちにできることはないか?と考えるように。しかしある時、その考えはおこがましいのではないかと思い始めたんです。そして「誰かを幸せにしたいならまず自分が幸せを感じないといけない」という気持ちが強くなりました。だからこそ、今好きなことを仕事として続けていくことで、お母さんや子どもたちに「自分の居場所」だと思ってもらえるようなアトリエに、というのがtutucobooの夢であり目標です。

過去の私へのメッセージ「好きなことをやり続けることは大切」

子どもたちには常に「好きなこと、やってみたいことをやればいいよ」と伝えています。そんな私も今、新たに「絵本をつくる」ということに挑戦しています。これからもジャンルを問わず、「好きなこと」「ピンときたこと」を軸に、さまざまなことにチャレンジしていきたいですね。

 

 

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