ロールモデルの言葉はその後ライターたちをどう変えた?
ASHIYA RESUME ロールモデルインタビュー【特別編】
芦屋を拠点に活動をする女性たちのさまざまな暮らし方や働き方についてお聞きするロールモデルインタビュー。今回は、取材する側としてこのインタビューページを作ってきたライターのお三方にお集まりいただき、インタビュー時の印象や心に残った言葉などをお話しいただきました。
ご紹介
藤本亜希子(ふじもと あきこ)
フリーライター。金融機関勤務時にヨガと出会い、退職後にヨガ講師として活動。同時にヨガ教室の集客のため始めたブログが人気を集め、ライターとしてのキャリアもスタートした。神戸市在住。中1と小6の娘を持つ母親。
大洞静枝(おおぼら しずえ)
フリーライター。金融機関勤務を経て、モビリティサービス専門誌「LIGARE」編集部の記者となる。2019年に独立し、現在はフリーランスのライターとして活動中。西宮市在住。3児の母。
長谷川美澄(はせがわ みずき)
フリーランスの広報、ライター。飲食店の企画・広報部にて勤務しながら3人の子供を育てていたときに、その両立の難しさから退職。しかし、育児も仕事も諦めたくないという思いで開業届を出し、フリーランスに。現在は1男3女の母。尼崎市在住。
https://twitter.com/mizukihsgw
ロールモデルたちに共通する成功の「鍵」とは?
藤本さん
私は「芦屋話し方教室」主宰の小野山純子さんと、「株式会社ライト商会」の代表、大林芳子さんにインタビューさせていただきました。
小野山さんはとってもチャレンジ精神旺盛な方。アナウンサーや講師としてたくさんの経験と実績を積まれているのに、新しい現場にいくときにはいつも真っ白な気持ちで臨むとおっしゃっていたのが印象に残っています。
大林さんは、その穏やかな外見とは対象的に、ものすごく熱い思いを持っている方で、すごく行動的な方でした。「自分はこの仕事をしたい」と思う情熱の強さも感じました。
お二人ともおっしゃっていたのは「やってみないとわからない」、そして「やりながら考える」ということです。
知識として理解していても、まずは一歩踏み出してやってみなければ、自分に必要なものやできないことはわからないとおっしゃっていました。
また、お二人ともこれまでに積み重ねてこられたキャリアをいかして起業されていて、「これだ!」と思ったことに突き進んでいくパワーがすごいと感じました。人生においては、選択肢をたくさん持つこともそうですが、行動する熱量も大事ですよね。
そんなお二人とお話して、人生を楽しむことは大事だなと思いました。とにかく、やりたいことをやる。やってみて失敗することがあっても、それすらも自分の血肉にする。そのためには、失敗を次に活かすためにきちんと自分の行動を振り返らなければいけないなと思いました。
大洞さん
私は「合同会社ミユキデリカ」代表の池田美由起さん、おやこ料理教室「ni-mu」代表の新村香菜子さん、ヨガ講師でライターの栗林直美さん、アクセサリー作家の榎木麻衣さんの4名です。
池田さんは、紆余曲折ありながらも「食育を広めたい」という気持ちを貫き通されていて、その姿が強く印象に残っています。
新村さんは、子連れで仕事をすることについて、そこで発生する苦労をネガティブに捉えるのではなく、主催する料理教室の内容に取り込んでしまうという発想の転換がすごいなと思いましたね。
想いを形にするパワーに驚かされたのは栗林さんです。お母さん同志の繋がりを作りたいという気持ちが原動力になっているのだと感じました。
榎木さんは、芦屋リジュームのセミナーに参加したことで今の道に進まれたのですが、そのセミナーの場で「アクセサリー作家になる」と宣言して、有言実行されたところがすごいですよね。
4名とも私と同年代で、小さなお子さんを育てながらお仕事されている方ばかりでした。自分の時間と仕事の時間と育児の時間をどう捻出するかをみなさん悩まれていて。
私は、業界新聞の記者時代は家事と育児をしながら働いて、結果身体を壊して退職することになったのですが、なぜこんなにうまくいかないのだろうと悩んでいました。そんな時のインタビューだったので「みんな悩んでるんだ、しんどいんだ」と、ほっとしたような気持ちになりました。
みなさん、自分のやりたいことのために一生懸命悩みながら頑張っている。自分もいっしょに頑張りたいと、すごく強く感じました。
そんなみなさんの共通点は「行動力」ですね。子育てしながらだと、やはりそれを理由に決断できなかったりすることもあると思うのですが、それでも実際に踏み出しているところが、すごく私に響きました。
長谷川さん
私も4名で、フリーランス在宅ワーカーの下木由美子さん、書道家の田上初美さん、ディスプレイデコレーターであり「ユリ」の中島彌生さん、「株式会社すまいごこち」の矢野万里絵さんです。
下木さんは、家で働くなんて思ってもみなかったそう。でも、たまたま参加した芦屋リジュームのセミナーでフリーランス在宅ワーカーになるきっかけをつかまれました。
田上さんも、いつか書道の先生になりたいと思ってはいたものの「自分なんて」という思いがあったそうです。でも、ママ友からのお願いで実際に書道教室を始められました。
中島さんは長年勤めた会社を退職して独立。苦労もたくさんあったと思うのですが、「生涯現役・生涯現場」とおっしゃっていたのがすごく素敵で、憧れますね。
矢野さんは会社員から専業主婦の時期を経て起業されました。「働きたい」という思いで起業塾に入って、積極的に歩んでこられた方です。
一見、まったく違うキャリアの築き方をしているように見えますが、この4名に共通するのは「ご縁」です。背中を押してくれる人がいたり、自分のビジネスと他のビジネスをコラボさせたり、他者とのコミュニケーションで何かが生まれたりと、ご縁を大事にしながらすごく楽しんでいる方々という印象です。
でも、そういったご縁をみなさんが引き寄せているのではないかと思いましたね。コミュニケーションの仕方や雰囲気など、そう思わせる魅力がたくさんある方ばかりでした。みなさん自分のやっていることに自信をもっていて、自分にはまだそこまでの自信がないと気付かされましたが、もっと上を目指していかなければと、学ばせてもらいました。
ロールモデルの言葉、どう活かす?
藤本さん
このようなインタビューを読むと「スゴイ人!」と圧倒されてしまって、「自分なんて無理だ」と思いがちですが、自分自身との共通点が絶対あると思います。例えば「お母さん」ということだったり、職種だったり仕事に対する考え方だったり。
逆に違う部分もありますよね。そこはきちんと線引きして、あまり比べすぎないことは大事かもしれないですね。自分のできることとできないことを、冷静に考えるということです。
それは私自身がそうしてきたから。たくさんの人にインタビューしてきて、そのたびに圧倒されて、打ちのめされてきましたけど(笑)、でもこの人にできなくて自分にできることがあるかもしれないって冷静に考えると、少し楽になれるのではないでしょうか。
大洞さん
いろんな方の生き方を参考にしながらも、自分らしくやるということですね。
それは、自分のキャパシティを守ってやっていくということです。インタビューでみなさんおっしゃっていたのは、家庭をおろそかにしたくないということでした。これって、母親の共通項かもしれないですね。やっぱり自分が倒れてしまったら家族のこともできなくなるし。
長谷川さん
私の場合は「経験」ですね。
みなさん、現在のキャリアももちろんそうなのですが、これまでいろんな経験されてきていて、だからこそ生まれてくるものがあるのかなと思いました。
失敗をしてもそれを活かして前向きに進んでいくというその場数が私にはまだ足りないと思います。自分らしく成長していきたいです。
女性ならではの強みとはなんでしょう?
藤本さん
女性は変化に強いですよね。失敗してもすぐやり直せるとか、環境が変わってもその変化を恐れず、楽しみながら変わっていける。そういう強さがあると思います。
大洞さん
仕事と家庭の両立を考えて、マルチタスクができるのはすごいところだなと思います。また、妊娠や出産で会社をやめることになったとしても、それを残念なことと思わないでむしろ「新しいことができてラッキー!」と前向きな気持ちで楽しんでいる方が多い印象です。
長谷川さん
やっぱりワークライフバランスをみなさんうまくとっていらっしゃるなと思いますね。家庭は家庭、仕事は仕事で、両立するためにどうするかを考えて実際に行動されてる方が多いなと思います。
これから一歩を踏み出すみなさんへ
藤本さん
インタビューさせていただいて、「アンテナをはる」ということがすごく大事だなと思いました。小野山さんも大林さんも、自分のできることとなにか困っている人とを結びつける力が強いのです。
それは、常に「自分にできることはなにか」と考えているからで、それができることが、お仕事もうまくいく秘訣だと思います。
大洞さん
フリーランスや起業家には正解もルールもないですよね。だから自分の感覚が大事になってくると思います。だからこそ、仕事だけではなくて地域のつながりとかそれまでの人とのコミュニケーションとか、過去の経験を通じて自分のやり方を構築していくことが大事だと思います。
長谷川さん
ご縁は大事ですが、そこから一歩踏み出すのは自分自身の決断ですよね。でもそれがなかなかできないときに、背中を押してくれる人がいると踏み出せたりしますが、そのためには自分のやりたいことや悩みを口に出すことが大事なのではないかと思います。
一人だと孤独ですし大変なこともあると思います。でも、私自身もいろんな人に背中を押してもらって今があるので、そんな関係性も大切にしていきたいなと思います。
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ASHIYA RESUME ロールモデルインタビュー【特別編】
取材日:2021年6月